2017年10月30日

躁うつ体験の表現に挑戦!

こんにちは。

 苦しいうつ期から今日やっと脱しました。本当にころっと元に戻る(ハイになる?)から不思議です。

 この病気は外から分からない病気です。なぜかというと、苦しみが内で巻き起こるからということと、良くなる時にしか実際人の見えるとこに出ることができないからだと思います。

 それと、現れるにしてもぎゃーぎゃー泣くとかゲラゲラ笑うとかまず感情として現れ、それを二次的に「つらい」「おかしい」「なんでこんなんなの」と(下にも上にも自動思考だったり誇大妄想が混じったりブレブレに収集のつかないものですが)頭で収集をつけようとして、「こういう感情を感じているんだよ」「私はそれについてこう思っているんだよ」と言葉で出てくるか、余裕があれば私がしているように文章として書いてぐらいしか形にすることはできません。

 それもなかなかできず、緊迫したサイレントな孤独な状態の中、やられるがままに病的な感情に振り回されて振り回されて症状が満足したらぺっと吐き出されるというか、言い換えればさっき書いたように「ころっと」元に戻れることがしばしばだと思います。

 一人で経験するからなかなか伝える相手がいないし、良くても誤解を招いて、悪い時には迷惑をかけて、そんな感情のバーストで相手を遠ざけて孤立してしまったり、自分の中でさえうまく整理がつかないから「病的な自分」とほんとの自分が解離してなんとも形容しがたい孤独な感情に苛まれるから、何とも厄介です。

 それに加えて、感情的な体験(かっこよく言えばエモーショナルジャーニー笑)というのは、渦中にいる時はものすごい強烈で、トラウマとして生涯心に刻まれて残ってもいいようなものなのに、「元に戻って」ある一定理性的な自分を取り戻してしまえば、その感覚がどんなものだったのかころっと忘れてしまうものだから不思議です。

 うつ転して自責の念で「反省」(見えないナイフで自分をずたずたに傷つけて「罰している」という方が正しいと思いますが)にしても、躁転したら「あ、これ前にも経験したな」と病識を抱く暇もなく感情の波にプッシュされてしまって、躁うつの波を繰り返してしまう要因はこの感情的な体験のはかない性質にあるともいえると思います。

 はかないというのが正しいのかなぁ。「今までうつだったけど」「今は軽躁だ」「比較的フラットだ」と病識を持てる、それまでの感情的体験を言葉にして今の状態を見直す落ち着きがある場合でも、その感情的体験を感覚として思い出すことがなかなかできませんし、する気さえ起きません。台風が過ぎ去ったらそんな強烈だったこととは無縁だよときょとんと穏やかな青空のような感じです。

 なので、二重にも三重にもこの病気の体験・体感を振り返って思い出して形にして外部の人間に「そんな感じです」と提示することは非常に困難です。


 この記事では、病的な感情の渦中にいる「感じ」をできるだけ再現したくて、いくつか比喩を用いて書いてみたいんです(今さらだけど今までの文章は前置きですw)変な比喩かもしれないけど、戦争が巻き起こってそれが終わって平和を取り戻した世界が、戦争がどういうものだったのか忘れたくはないから歴史を常に書き形にしていきたい気持ちに似ているし、一番歴史の犠牲者になる人々ほど弱いというか、孤独というか、バックグラウンドに追いやられてしまってなかなか歴史のページに残らないし、それを私の個人史に置き換えれば必死に必死に「病気の渦中」を耐えた自分を報いてあげたいからだと思います。

 ここまで書くのにずいぶん疲れちゃったなぁ笑 具体例の方が短くなりそう・・・。
 とにかく躁うつの人は感情的な「知識」が豊富だと思います。うまく言えないんだけど、知識人は実際戦争を体験していなくても、頭の「知識」に飛んでいるように、実際絶望に陥る、人生の中で底に尽きる状況(借金地獄やら事件に巻き込まれるやら大事な人を失うやら)にいなくても、頭がバグってるから、何の根拠もなくバーチャルにそこまでの感情だけ体感してしまいます。大げさなようだし、実際知りもしないのにと言われたらそれで終わりだけど、いやはやそれほど苦しいからかなり近いものとして再現されていると思います。

 部屋にこもりっきりで外に一歩も出てなくても「絶望はこんなもんだ」「狂気の沙汰はこんなもんだ」「幸せの境地はこんなもんだ」とバグった身体や頭が忙しくお願いしてもいないのに教えてくれてレパートリーが増えていくんですよね。知識人みたいにそれを蓄積して生きる知恵も増えればいいのに、さっき書いた感じでころっと忘れてしまうからもったいない。でもそれもあまりにもつらい体験で自分が参らないために上手く心と体ができているのかもしれないですよね。

 はい、やっと具体例をいくつか書きたいけど、上手く表現できるだろうか。もっと頭が鮮明だったらなぁ。

具体例:
 1.例えば、愛する人が目の前でいきなり殺されたのを目撃した人のように、というかまぁどんな喪失体験をした場合にも近いうつ状態になったことがあります(つい数日前笑)
最初はショックを受けるのが精いっぱいで心臓がびっくりしてぴたっと止まったようで、それでひねりきれてない蛇口みたいにぽろぽろあつい涙が出て、それだけじゃ受けた衝撃を発散しきれないから体が膨れ上がるようにだんだん苦しなって過呼吸になります。でもいくら消化しきれない感情がたまってもさすがに風船みたいに人間の体は爆発できないから、重みで足の力が抜けてふらふらと座り込んで、さらに地面に押し付けられるように、地球の重力より重い重力につぶされるようにめりめり押し付けられて、何とか自分を持ち上げようと、声だけでも上げようとわーーっと悲鳴をあげちゃうというか。泣かないにしてもバラバラ分解しないように近くにいる人の手をぎゅうっと握り続けるというか。

 2.あるいは、危険が迫ってくるような恐怖を覚えるうつ状態もあります。ウエスタン映画の中のカウボーイが一人、槍を持ったインディアンの大群に囲まれたか、近くにいる猫が鷹の存在を察知しておびえているハムスターのように、もっと正確に言えば自責の念に近いうつだから、なんだか知らないけど自分を恨んで成仏できないたくさんの幽霊に囲まれたように、ぎゅっと縮こまって「ごめんなさい!」「許して下さい!」とか細い声ですすり泣くというか。

 3.それとも、もっとダイナマックなうつや躁もあって。ラテンアメリカの作家ボルヘスの短編小説に出てくるエル・アレフって場所があって、世界と歴史のすべての出来事がいっぺんに集結して凝縮された架空の「場所」なんけど、うーん、最近のうつで言えば、この世の歴史はすべての人が死んでその死体の上にさらに人が生まれて死んでその繰り返しで、その死の繰り返しと存在感がいきなり心に一つに凝縮されて私に襲い掛かるような、そんなシュールな恐怖を味わって目の慟哭が開いたまま体が硬直しちゃったり。

 4.それと、ずっと前の激うつだけど、もうお風呂にも入れなくて服もボロボロでそれが長期的に続いた時に、人間としてのプライドを脱ぎ捨ててしまっていいような投げやりな状態に行きついてしまって(まだトラウマだからディテールには入りたくないんだけど)
その後状態が安定した時期に、ホームレスの人にごはんを上げたら犬のような目でむさぼっていて、あぁあの頃の私のような目をしているなと思ったり。

 5.うつが長続きして、頭の中が心臓の鼓動のようにドクドクしてそれを止めるスイッチがバグったようにどうしてもそれが止まらなくて、助けてーって叫ぶサイレンのようにうわーんうわーんと大口を開けて泣き続き出して、正常な状態の時に電車で赤ちゃんがうわーんうわーんって泣いているのを見て、周りの人はそれをほほえましく見ているんだけど私は赤ちゃんがどれほど緊急に助けを求めて苦しんでいるか想像して身震いしたり。

 6.暗い話しばっかになっちゃったから笑 爽快躁の話しをすれば、ずっと牢屋に入れられてた囚人がやっと何十年後に無罪が証明されて刑務所から出てくるのをテレビでみたんだけど、その人が空をきょろきょろ見上げているのを見て、うつが晴れて激躁転になった時に青空を見上げて体から痛いほど何かがこみあげて来て今までの苦しみを洗い流すように熱い涙がぽろぽろ出続けるのに身を任せて体が震えたのを思い出したり。
そんな感じかな。


 振り返ると、「そんな感じ」という言葉で済まないようなエモーショナルジャーニーですね。多分、病気でない人にもこういう感情を抱くポテンシャルがあるというか、知識としてだけでも知っていると色んな人と共鳴できて役出つと思うので、バーチャル体験できる装置でもないだろうか笑 

 ちょっとつらいけど、ほんところっと忘れてしまうものだから。でも私たちが経験する感情的体験は、過ぎ去ってゆく歴史の中でひょいひょいと起こっていくおぞましかったりすばらしかったりする出来事のように、できるだけみんなで(少なくとも同病者の中で)個人史を再確認して、どんな感情を抱いている人も取り残さず孤立に追いやらないために普遍的に形にして、「知識」としてはできるだけ忘れてはいけないことだなだと思いました。

うわぁなんか長くなっちゃった。やっぱ形にするのは大変だ。(伝わるかどうか・・)ではでは。

りさ








にほんブログ村 メンタルヘルスブログ 躁うつ病(双極性障害)へ
posted by 徒然 at 17:58| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.sakura.ne.jp/tb/181435801
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック